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学校での《無意味な》生体飼育には反対です

私が関わらせていただいている飼育小屋のここ数日の動きをざっと書いておきますと…
台風対策として うさぎたちにはケージにはいってもらいケージごと屋内へ移動することを提案する。空き教室がなく教職員更衣室近くの廊下にケージを並べることとなる。ケージを組み うさぎをケージへ移動させて 屋内への移動は飼育委員に託して撤収。その後 児童たちが移動しはじめると飼育委員担当教員よりSTOPがかかったとのこと。曰く『きょうは忙しいから明日にしよう』。翌日手伝いに行くと6年生から『きょうは時間がないかもしれないから移動しておいて欲しい』と頼まれ 結局ひとりで廊下にケージを並べて撤収。
週明けに行くとケージが階段下に移動されていた。うさぎに移動移動は大ストレスだからと口をすっぱくして言って来たことは何の意味もなかった。飼育委員の世話が終わったあとに行ったのだが ごはんはからっぽ。トイレは交換されていない。この状態で話をしなくちゃと思い あえて手をいれず放課後になるまで待機。

以下 10/29の呟きを 加筆しつつまとめただけです^^; 後日なんとかします^^;

たった20人くらいの飼育委員。中休み15分間が児童に与えられたお世話の時間。しかしこの貴重な15分間は行事や授業や遊びに奪われる。委員会は5,6年生だけだ。いま6年生は修学旅行絡みで中休みに世話にいけない。「忙しいから仕方ない」が生き物相手に通じると教えていいのか?


きのうも口をひらけば「忙しいから」。いやだからこそ児童だけで大変なのに私みたいなモンペもいるのに生き物を教材にできますか?と聞いたら 黙られてしまった。「忙しいけど時間を調整して世話する」のなら命ある教材だと胸はって言い返せるだろうに。


いまは「修学旅行の準備で忙しいから」春は「運動会の準備で忙しいから」夏は「夏休み前で忙しいから」冬は「年度末で忙しいから」。教員がものすごく忙しいのは知っているつもりだ。定時に撤収できる教員が少ないのも知っている。なのに負担をふやすことは無いでしょうと周りで感じるのは自然なことだと思う。


若い方の飼育担当教員が話しかけてきた。うさぎが増えてショックを受けていますと伝えたら 『うさぎが増えたら児童が嬉しいと言っています』だって。だから受け入れていいんだって。子どもがペット飼いたいと言ったらホイホイ買いますか?って話。ふつうの感覚では すぐ買い与えることはないでしょう。お世話がんばってますよというので 目のまえの空っぽの容器と汚れたトイレを指差して「子どもだけで お世話ができますか?」と問う。教員は黙る…。おわり。


子どもだけでは無理だ。だからといって保護者は介入しすぎることはできない。なにしろ教材だから。飼育委員会担当教員のふたりが手本を示さねばならない。ところが 教員は忙しいのでうさぎに関して勉強する暇がない。


全校でうさぎを可愛いと思ってると言うけれど 台風くるとき児童が心配してきましたか?というか これまでに そういった教育をするために うさぎを教材としてきたのだから 何人かは心配して対策を聞きにきましたか?ほんとうに教材としての成果を期待していますか?と問う。教員は黙る…。おわり。


飼えないから学校で飼ってくれと言ってきた方も 小学校で不適正な飼い方をされているうさぎを見続けたからかもしれなくて 屋外の小屋にいるうさぎを見続けた子どもたちが将来どんなふうに動物を飼うのか心配になりませんか?職員室の先生方のなかには ご自宅でペットを飼われている方もいらっしゃると思います。そのペットを あの小屋で飼うことはできますか?ペットを飼ってる先生で うさぎ小屋を気にする方はいらっしゃらないのですか?と聞いてしまった。教員『気にしている先生もいらっしゃるかもしれないけど 先生はみんな忙しいから』。でたーーー忙しい。でました伝家の宝刀。おわり。


可愛いだけでは飼えないことを教える方向に変えても 全校でたった20人にしか教えられないシステム。残り大多数には 不適正飼育のなか息をしてればOKと見せつけ続け それは将来に影響を与えることになる。いまの大人がうさぎは屋外OK思ってしまう原因のひとつが学校うさぎでは?うさぎの飼い方は勉強しなくてもわかってると勘違いしてしまう原因のひとつが学校うさぎでは?


愛護センターが所長次第なように公立小学校も校長次第。校長が気持ちを変えるには 児童や複数の保護者の声が必要。だが 保護者たちがどの動物までを道具や食料と見ているかが関わってきて難しい。個々が飼っているペットだけ大事というのも間違いとは言えないから。学校うさぎは教材だから学校のしたいようにすればいいという保護者もいる。


学校うさぎ最大の敵は無関心。


妥協案は
元の1匹に戻す。家庭飼育されていきた子は里親募集をする。この募集を飼育委員の子を巻き込んでやりたいが 学校流の平等を尊重するなら 学区外の人への譲渡が望ましく つまりはネット募集になるのがネック。
そして残った1匹を全校で居てくれることに感謝してお世話する。ペットとしてのうさぎは人に愛されて室内で過ごす生き物なのに屋外で暮らしてもらうのだから 知恵をだしあって可能な限り快適に暮らしてもらおうよと呼びかける。
いまは飼育委員のたった20人のためだけの教材だけど全校での教材として大切にするならば…。春は飼育委員がしっかりお世話を覚える。夏は教員が責任もって可能な限り快適に過ごさせる。夏休みあけ〜年度末までは 飼育委員がローテーションで説明・指導役を行ない 全学級ローテーションでお世話にはいる。動物嫌いやアレルギーの子もいるから学級担任にローテーションは任せればいい。忙しくてもまず小さくて弱い命を優先させることを覚えてくれるかもしれない。なんなら読み聞かせボランティアのように動物ボランティアを保護者から募集してもいいと思う。



いつも飼育委員の子と小屋で会ったら「お世話してくれてありがとう」と話しかける。彼らは彼らなりに世話を頑張っている。学校うさぎが不幸なのは児童のせいではない。学校がうさぎを迎えたその瞬間から不幸なのだ。そしてそのあとの世話を大人が教えないから不幸なのだ。
というわけで うさぎ小屋には思いつくままに書いた紙を貼らせてもらっている。「エアコンのある家で暮らしていた子が小屋で冬を越すのが可哀相だと思ったら先生に相談してください。家で飼ってくれる人を知っています。」「弱い生き物なので守ってあげてください。」とかそんなことを書いた紙。ここに居るから世話しなくちゃと思っている子どもには 実は違う住まいを探せるんだよということを教えたい。うっかりお世話を忘れちゃったら 代わりに誰かがやってくれたかを放課後でもいいから確認してあげて欲しい。それが生き物を世話する係りとしての責任だから。


また今年も小屋に防風シートをはりに行く。子どもも担当教員も忙しいから手伝えませんと今年もまた言われるだろう…。大人たちは「変人がうさぎ小屋にシートを貼っている」と指さして笑ってくれていい。でも子どもたちが『そうか小さい動物って人間が守るんだね』って思ってくれたらいい。


(続く)