うちに居てくれたカラスについて少し話をしよう 〜あなたが生きた証に〜
まず こっそりと同居していたことを貴方にお詫びしないといけないよね。動物愛護センターから動物の引きだしをしているから行政に嫌われたら困ると思ってしまった。ごめんね。 そして傷ついたカラスを動物病院に連れていってくれた方 動物を本気で愛していてカラスの治療と保護をしてくださった動物病院の獣医様 カラスの保護を引き継ぐ人をさがすツイートをしてくださった方 そのツイートを拡散してくださった方 カラスのことを教えてくださった方 心から感謝しています。 生きた証に記録を残そうと思い 書きはじめたはいいものの どうしても整理整頓できそうもない。思い出して怒りながら 思い出して笑いながら または苦笑いしながら つらつらダラダラ書いてしまおうと思う。 わたしはカラスが大好きで それはたぶん父の影響なのではないかと思う。たとえば父の書いた油絵の中にカラスがいたり たとえば髪を染めたがる年代になるとカラスの美しさを説いてくれたりした。飛ぶ姿が好きで 建物の屋根にとまっている姿も好きで 鳴き声も好きで。そんなわたしが見つけた記事が《!!急募!!怪我しているカラスの飼育ボラさん募集中☆横須賀 》。 すぐに連絡をして保護したいが まず行政施設に確認とることとする。動物愛護センター・野鳥保護センター・県庁・区役所とあちこちに電話をかける。どこにかけても『保護は許可できません』と。『なぜならカラスは害鳥だからです』と。片足先が無いのに?飛べないのに?カラスって既存派閥にはじかれても生きていけるの?といった全ての疑問に対しての答えは『それが自然なことです。野生生物は死んで餌となるでしょう?』と。『狩猟でとった獲物としてなら飼育は許可できるんですけどねぇ』とも言われた。 あまりにも数が増えたから保護しない。怪我してても見殺しにしてくれ。そういうことだ。ちょっと待ってよ なぜ数が増えたの?その原因のひとつには おざなりにゴミだしする人間も挙げられるんじゃないの?カラスはもともと何処にいたの?その場所を人間は守ってあげたの?例外をつくると例外を悪用する人が怖いのは分かる。でもね この世の中 怪我して飛べないカラスにとって最大の敵は野良猫なんかじゃない。小動物を虐待する悪意ある人間なんだよ?そういう人間から傷ついた動物を守るのは人間の役目じゃないの? それにしても 自然ってどこにあるんだろう。もはや不自然なんじゃないの?保護区で成長した生き物を野に放したら生きていけなかったとか。自然保護地区にいる生き物を守るために 外来生物を《駆除》する。外来生物を遺棄した人間は《駆除》できないからね。うちでも保護しているミシシッピアカミミガメを冷凍殺処分して公園に埋める団体に行政が助成金をだす。捨てさせない方じゃなくて 殺処分する方にお金をかける。捨てさせないようにするのは売ってる側の反対がすごいんだろうね。 最近の熊もそうだ。まず《駆除》を考える。駆除しなくていいように何ができるかより 熊がでて大変だとしか目立つ報道がない。里に降りてこないように何ができるかが後回し。 これが悪者ですよって思わされている気が時々する。殺処分する保健所を悪者にできていたうちはいいが みんなが気づいて署名も集まりつつある。殺処分する保健所の前に 捨てる人がいて その前に生体販売店がいて その前に繁殖屋や問屋といったペット業界がある。まずは繁殖屋から意識を変えてもらおうよと気づきだしている。
カラスが増えない努力=殺処分をして守られるのが自然ってことね。カラスは全国的に《野鳥》じゃなくて《害鳥》なんだって。どこの自治体に持っていっても保護の許可は降りないんだって。...行政が見放す命を保護してるだけですけど何か?的な開き直りが必要なわけね。熊を守りたかったら各人がドングリを拾い カラスを守りたかったら各人がカラスを保護する(公園での餌付けは...難しいところ)。国は守ってくれないからね。 東京都の22年度のカラス対策はこうだ。カラスの生息数を削減するため大規模ねぐら36か所で巣の撤去を開始し 罠を127基へ増設。でもカラスの新しいねぐらは何処に作ってあげるのかは書かれてはいない。 なぜカラスは害鳥かというと 人間の都合または人間の好みと言っても過言ではないだろう。自分自身も含めて 好きな動物の生死には敏感な人が大多数だろう。
最初のうちは 怖がっていて ずっと暮らしてきたキャリ〜にこもっていた。手をだすと怖がって つついては飛びのく感じ。野良猫の夜鳴きのような感じなのか 朝昼夕と時々鳴いた。寂しがりやみたいだった。遊んで欲しいわけじゃないけど姿が見えないとイヤみたいだった。夜中の零時に突然ひとこえ鳴いた時には飛び起きて「怖い夢でも見たの?大丈夫そばにいるよん」と言うと 首をかしげた。夜に鳴いたのは それ1回だけだった。 飛べないから高さは必要ないが底面積は必要なので猫サークルに入ってもらっていた。サークルから出すと最初は軽く追いかけっこみたいなことになった。ぴょんぴょん跳んで逃げたり もぐって逃げたり。そうしているうちに羽ばたくかなと思ったけど どうやら飛びたとうとしても脚がふんばれずに諦めているように見えた。 太い枝にとまってバランスがとれるようになっても 床の上のほうがラクみたいで床のうえが多かった。それで尾羽が汚れてしまい 暑い日にはベランダのケージでシャワーした。賢い子で汚れているところだけに上手にシャワーがあたるように自分で移動してくれて そのあと羽をばっさばさして こちらも軽く水浴びしたようになった。 葉物野菜はちぎって遊ぶだけ。果物が大好き。そろそろブドウもあげてみようかって話をしていた矢先だった。 数年したら実家に戻るから そうしたら庭にカメの池とカラスの小屋だねって子どもたちと楽しみにしていたのに。 いつもと何も変わらない昨晩だったのに 床で寝てるみたいに横たわっていて息をしていなかった。ちょっと横になって寝てみたかったんだよねとでも言い出しそうな寝顔で。声も涙もでなくて呆然とした。そのあと動転して カラスつながりの2人に知らせた。 うちで引き受けなければ良かったとか。なにが原因だったのかとか。昨日は元気だったじゃないかとか。いつ逝ったのとか。最後に呼んだのに気づかなかったんじゃないかとか。 まだ 一緒に暮らしてくれてありがとう よりも ごめんねが大きいよ。 |