学校うさぎ不正咬合の治療 - 地上性なまけものβ

…ここ数日なまけものはものくすごく凹んでいた。
カット前というのも時々お世話に行っていた学校うさぎたちのうち１匹きなこちゃんが不正咬合になってしまったから。諸事情で学校に入りたくなくなって数ヶ月うさぎ小屋から遠のいていた。爪きりに行ったときにも土に穴を堀りまくるきなこちゃんは爪が伸びることがなかったため小屋の外から声をかけて帰る　ということが続いていた。常々「人の都合で軽んじられる小さな命を助けて」と発信しながら　その一方では自分も「自分の都合で小さな命の健康管理を怠っていた」事実にかなりショックを受けたし　食事をとれているのか心配で仕方なかった。
娘から「きなこちゃんの歯が伸びて飛び出ていた」と報告された翌日に学校へ。まるで遺棄されて数ヶ月放置された子のような前歯になっていた。体中でタカラダニが歩きまわって前肢の一部はダニによる皮膚炎らしき脱毛。顎の下には歯根膿瘍の小さな袋が複数。…治療のため連れ帰る。

前歯カット中病院にて。まずは右第一切り歯は電ノコでカット。その後ろの第二切り歯はニッパーでカット。左は第一第二とも折れた形跡あり(７年間も伸びては折れていて誰も気づかなかった可能性があるとのこと)。臼歯は加齢により埋没した奥歯と咬み合わせる側が伸びていてニッパーで。ぐらぐらしていた臼歯は抜歯。

触診中おなかにガスがたまっているがおなかは動いているとのこと。歯根膿瘍は経過観察。ぶどうのシルエットのように小さな袋がポケットように連なっている場合には切開して除去したときポケットが増える可能性が高く　歯根側から膿がでてくれていることもあり様子見となる。
皮膚炎はダニがいなくなってからということに。タカラダニは弱った小動物にたかってくるのできなこちゃんが元気になればいなくなるはず。診察を終えて帰宅するとすぐにブルームや牧草をむしゃむしゃ食べだした。いままで牧草を食べないと諦めていたが　もしかするとずっと歯が悪かったのかもしれない。
歯根膿瘍と歯は様子見していかねばならない。どこまで学校で対応できるか…もし対応が厳しいとなれば里親さがしましょうということになった。
元気にごはんを食べてくれるようになったから良かったものの　これを機会に飼育委員の日々のチェック項目に「口をくちゃくちゃしていないか」などの項目を追加しようと思う。